相談事例

池上の方より相続税申告に関するご相談

2022年01月07日

Q:認知症の母の相続税申告の期限を延ばすことは可能でしょうか。期限内に間に合わない可能性があり、税理士の先生にご相談させていただきました。(池上)

私は池上に住む50代の男性です。池上で同居する認知症の母の相続についてご相談があり問い合わせいたしました。8か月前に母の兄(伯父)が亡くなり、母含め母の兄弟が相続人となりました。お恥ずかしながら相続について全くわかっておらず、母の妹(叔母)に相談をもちかけられて初めて母が相続人であることを認識しました。まさか伯父の相続に関して自分が対応しなければならないとは思ってもみませんでした。というのも母は5年前から認知症を患い、自分自身で物事の判断はできません。叔父の財産は2億を超えているため「相続税申告をしなければならない」と叔母に泣きつかれ、どうしたものかと焦っています。

認知症の相続人がいる場合の相続について調べた結果、この機会に後見人を選任してもらうことにしました。しかし問題なのが相続税申告の期限です。いまから成年後見の申立て準備をし、相続税申告を行うには時間が足りないように思えます。母だけでも期限を延ばすことはできないでしょうか。(池上)

A:成年後見人が選任されて10か月後が相続税申告の期限日と考えられますのでご安心ください。

今回のご相談は認知症のお母様の相続税申告期限についてです。成年後見人が対応するというイレギュラーなケースになりますので、まずは基本の相続税申告の期限を確認しましょう。

相続税の申告期限は「相続人が自己のために相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」です。ほとんどの場合、亡くなった当日(相続の開始)に知ることになるため、死亡日の翌日から10か月以内と思っている方も少なくないでしょう。しかし正確には「自己のために相続の開始があったことを知った日」、つまり亡くなったことを知った日が起点となります。

今回のように相続人のなかに認知症の方がいる場合、成年後見人をたて相続手続きを進める方法がとられます。相続開始をきっかけに成年後見制度の利用を検討したのならば、当然のことながら亡くなった日時点で成年後見人は存在しません。このような場合では成年後見人が選任された日を起点として期限を数えるとされています。伯父様が亡くなった日から10カ月以内ではありませんのでご安心ください。ただし、あくまでお母様の期限であり、他の相続人は異なるので注意が必要です。

雪谷・池上相続税申告相談室では池上エリアにお住まいの皆様の相続税申告をサポートいたします。何からはじめてよいのかわからないという方もお気軽にお問い合わせください。池上の皆様のご相談をおまちしております。

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