相続税申告の注意点
ここでは相続税申告の際に注意する点についてご案内いたします。
相続税申告は、相続が発生した誰もが必要な手続きではありません。相続税申告は、相続財産が相続税の基礎控除を超えない場合には、申告する必要はありません。
このことから相続税申告はお金持ち(資産家)などに限定された税金とお考えの方が多いですが、平成27年の税制改正により、基礎控除額が下がり、相続税申告の対象となるケースが大幅に増加することとなったのです。
相続人の人数が少ない場合や、相続財産に不動産があるという場合でも相続税申告が必要となる可能性がありますので注意しましょう。
下記に相続税申告に関する注意点を5つまとめましたので参考にしてください。
相続税申告に関する5つの注意点
期限内に申告・納税しましょう
相続税申告には期限があります。相続税申告及び納付期限は、相続が開始された日(通常被相続人の死亡日)の翌日から10か月以内と決められています。
この期限以内に被相続人の最後の住所地を管轄する税務署へ申告する必要があり、期限内に申告及び納付をしなかった場合には、延滞税や加算税が課せられてしまうほか、特例や控除が適用できなくなってしまいます。特例や控除が適用できるかできないかで最終的な納税額が大きく変わってきてしまいますので相続税の申告は期限はしっかり守って申告及び納付しましょう。
控除により相続税がかからない
場合でも申告が必要です。
相続税の申告は、相続財産の総額が基礎控除額を超えない場合には、申告する必要はありません。
しかし、基礎控除額を超える相続財産があるが、特例や控除を適用することによって基礎控除額内になったという場合には、相続税の申告が必要です。
特例や控除は、相続税の申告を期限内に行うことによってはじめて適用されますので、特例や控除の適用によって納税額がゼロになったとしても、期限内の相続税申告が必要なのです。
預金調査の落とし穴に注意!
相続財産には不動産や株式など多岐に渡りますが、申告漏れが最も多い財産は預貯金・現金だと言われています。
相続税の申告では、相続の際に取得した財産だけでなく、被相続人が亡くなる3年前までに贈与があった場合には、その分を持ち戻して計算をする必要があります。また、亡くなった方名義の預金以外にも、名義は亡くなった方の口座ではなくても、実質は亡くなった方の財産として計上しなければならないものもあります。いわゆる名義預金と呼ばれるものです。申告漏れしてしまった金額が大きい場合には、追徴課税が高額になってしまう場合がありますので、注意しましょう。
正確な不動産の評価が重要!
相続税申告での不動産の評価は、路線価で評価をします。
この評価の算出における計算と特例の適用などに関する知識やノウハウがあるかないかで、同じ不動産でも評価に差が出てしまい、最終的な納税額に影響します。
不動産の評価では相続税に精通している税理士に依頼することによって正しい評価を算出することができますので、適正な納税額を出すことができます。したがって、相続財産に不動産がある相続税の申告では、相続税申告に精通している税理士にご相談されることをおすすめいたします。
相続税は申告納税制度です
相続税は、自ら申告をして納付する申告納税制度です。私たちが日常で馴染みのある住民税や自動車税などは、納税額が計算された通知書が届き、記載された額を納付すればよいのですが、相続税は、自分で納税額を計算し、申告書の作成をする必要があります。
申告納税制度である相続税は、本来申告する額よりも多く申告してしまったとしても、自動的に税務署から返金されることはありません。万が一自分で多く納税した事に気づいた場合には、自らその旨を申告し請求する必要があります。しかしながら、本来申告する額より少なく申告してしまい、税務署の調査によってそれが発覚した場合には、不足分の納税に加え、ペナルティが課せられてしまいますので注意が必要です。
このように、申告納税制度である相続税は、自ら計算をしなければなりませんので、知識がないと、正しい納税額を算出することができず、最終的に誤って申告してしまうこともあります。
専門家に依頼すると費用がかかるという心配もあるかと思いますが、相続税申告に精通した税理士に依頼することによって、適正にかつ誤りなく正しい相続税申告を行うことができますので安心といえるでしょう。相続税申告は期限もある手続きですので、相続税申告でお困りの方は早めに専門の税理士にご相談されることをおすすめいたします。
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