相続税の計算方法と税率

相続や遺贈等により財産を取得した人それぞれについて課税価格を算出し、全員分の課税価格を合計します。その後、課税価格の合計額から基礎控除額を差し引くことで課税される遺産の総額が算出されます。基礎控除額の計算式を参考に計算してみましょう。

基礎控除額＝
３０００万円+６００万円×法定相続人の数
算出後、課税遺産総額が0以下であった場合は相続税の申告は不要です。

次に、課税遺産総額に各法定相続人の法定相続分をかけ、法定相続分で取得した場合の金額を算出します。その額に以下の速算表を参考に税率をかけて控除額がある場合差し引きます。

相続税の速算表（平成27年1月1日以後の場合）

各法定相続人の取得金額	税率	控除額（万円）
1,000万円以下	10％	－
1,000万円超 3,000万円以下	15％	50
3,000万円超 5,000万円以下	20％	200
5,000万円超 1億円以下	30%	700
1億円超 2億円以下	40％	1,700
2億円超 3億円以下	45%	2,700
3億円超 6億円以下	50%	4,200
6億円超	55％	7,200

各法定相続人が取得する金額が多いほど、税率は高くなります。
総額が算出できたら、実際に財産を取得した人の課税価格の割合に応じて各相続人等の税額を計算します。
それぞれ該当する控除等がある場合は、各相続人等の税額から差し引きます。控除や特例を適用した結果、納税額がゼロになる場合もありますが、その際も必ず相続税の申告をします。

相続税対策として生前贈与を検討する方も多くいらっしゃいますが、贈与税の税率は相続税の税率より高く設定されている等、上手に利用しないと損をする可能性もあります。生前贈与はうまく利用するとメリットもあるため、専門家に相談することをおすすめいたします。