相続税申告と遺言書の有無

相続が発生した際には、まず初めに被相続人が遺言書を遺していないかを確認します。相続財産の分割においては「遺言＝故人の意思」が最優先されるため、原則、遺言書が存在する場合、その遺言書の内容に従い、相続手続きを進めることになります。

遺言書があった場合、その遺言書がどういった状態（そもそも法的に効力があるのかどうかなど）や、どのような方式で作成されているかによって手続きが異なってきます。方式という点では、遺言書が自筆証書遺言であるのか、公正証書遺言であるのか等によって手続きの進め方が異なってきます。その他にも、遺産分割の内容によっては相続税がかかるのかどうかも変わってきますので、遺言書があるかどうかをまずは確認しておきましょう。

遺言書がある場合の相続手続きは、遺言書の内容によって手続きの進め方や課せられる税金が変わってきます。また遺言書では法定相続人以外にも財産を与える「遺贈」が可能となっています。そのため、「遺贈」か「相続」かによっても相続税が異なります。

例として、遺言書が配偶者に相続させるというような内容だった場合、配偶者控除という制度があり、配偶者が取得した遺産の課税価格が法定相続分相当または１億６０００万円未満であれば相続税はかかりません。遺言書の内容に則り、どのような財産を誰が相続するのか、遺贈なのか相続なのか等、その内容次第で納める税金が異なってきます。

相続される方が遺言書を見ただけで上記のような判断をすることは、中々難しいのではないかと思います。遺言書があって相続税の申告が必要だが、相続税額はいくらくらいになるのか、控除や特例などの制度は適用可能であるのかなど、ご不安な点がある池上・雪谷近郊にお住まいの方は雪谷・池上相続税申告相談室の専門家にご相談下さい。丁寧にご対応致します。

遺言書が無い場合の相続手続きでは、まず相続人の調査や相続財産調査を行う必要があります。相続人と相続財産が確定した上で、それをもとに相続人全員で遺産分割協議を行い、遺産分割協議がまとまったら、それぞれが取得した相続財産を相続人の名義へ変更します。

相続税申告が必要になる場合は、これらの手続きを相続税申告の期限に余裕をもって進めていかなければなりません。相続税申告の期限を過ぎてしまうと、ペナルティとして余計な税金を支払う結果となってしまう可能性もございますので、遺言書が無い相続の場合には速やかに上記の手続きを進めていきましょう。

相続税申告の期限は、相続が開始された日（通常は被相続人の死亡日とされる）の翌日から１０か月以内となっています。遺言書が無い場合、相続人全員で遺産分割協議を行う必要がありますが、相続人同士での話し合いが難しく、この遺産分割協議がなかなか進まないというケースも多くみられます。遺産分割の内容が決まらず、相続税申告に間に合うかどうか心配されている方は、できる限り早く専門家へご相談されることをお勧めいたします。

上記のように、遺言書の有無によって、相続手続きの流れは異なります。遺言書がある場合は、その内容に従い手続きを行いますが、遺言書が無かった場合には様々な手続きを経て相続税申告を行う必要がありますので、より多くの時間がかかります。そのため期限を過ぎてしまわないよう、早めに相続手続きを進めていく必要がございます。

遺言書がある相続、また無い場合でも、池上・雪谷周辺で相続手続きから相続税申告・納付までの進め方について少しでもお困り事がある方は、雪谷・池上相続税申告相談室の初回無料相談にて、是非お気軽にご相談ください。お客様のご相談に迅速に対応させていただき、親身になってサポートいたします。